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2018年8月11日 (土)

平昌の寒さより耐え難い東京の暑さ

 第100回となる夏の甲子園大会も、開幕から1週間が経ち、中盤に入ろうとしている。私は7月の3週間余りの間、東西東京大会の取材のため、連日神宮球場を中心として、都内各地の球場で取材をした。

 夏の大会は暑いのが当たり前である。しかし今年の夏は、これまで経験したことがない暑さだった。「こんなに暑いのは初めてだ」と、うんざりした顔で話すベテラン監督も少なくなかった。

 暑さのため、足を吊る選手が続出した。中には、挟殺プレーをしていて、走者にタッチしようと追いかけた瞬間、足を吊ってその場に倒れる野手もいた。高校野球独特の制度である臨時代走は、本来死球に対して適応されるものだが、今回は、足が吊った走者にも適応された。試合後、救急搬送される選手や審判もいた。

 ただ夏の高校野球に携わる者は、暑さに備えて準備をしているし、暑さ対策のノウハウもある。それでも耐え切れないほど、今年の暑さは過酷であった。まして、2年後は同じ時期にオリンピックが開催される。日本の暑さに慣れていない海外の人が多数来ることを考えると、恐ろしい気すらする。

 この夏、球場に向かう途中、電車が急病人の発生などで遅れることが何度かあった。この暑さ。倒れる人が出るのも、無理からぬところだ。オリンピック観戦の人が乗る2年後は、もっと増えるだろう。

 首都圏の鉄道は、非常によく整っている。しかしひとたび電車が止まると、たちまち混乱する。まして輸送システムに慣れていない人が多数乗る2年後の夏は、かなりの混乱があるだろう。

 暑さに関して、競技で一番懸念されているのは、やはりマラソンだろう。スタート時間を朝7時にするというが、どれほど効果があるだろうか。ゴールの9時過ぎは、相当暑くなっている。

 この夏、神宮球場では午前9時試合開始ということが多かった。神宮球場へは通常、千駄ヶ谷駅や信濃町駅を利用することが多いが、今年は多少回り道になっても歩く距離が短い外苑前駅を利用することもあった。9時前でも十分暑く、歩くだけでもきつかった。

 マラソンは開催都市のアピールの意味もあり、観光地などを経由することが多いが、アスリートファーストの視点に立てば、北海道で開催するか、周回コースにして、遮光と路面の冷却を徹底するべきではないのか。北海道も暑い時はあるけれども、多くの場合、東京よりはましだろう。

 サマータイム導入の話もあるが、今度は、夕方の競技に影響が出る。サッカーやホッケーなどの屋外競技は、水分補給のためにクォーター制にするか、競技の本質に関わってくるものの、試合時間を短くするなどの処置も必要なのかもしれない。

 この冬開催された平昌五輪は、大会前は寒さが懸念されていた。風による影響はかなり出た。しかし寒さは、確かに寒いものの、懸念されていたほどではなかった。

 防寒対策、特に足元の寒さ対策をしっかりすることで、かなり耐えられるようになる。けれども暑い方は、そう簡単ではない。

 平昌五輪では、ノルディク種目など、屋外の競技はマイナス20度以下になれば、中止になることになっていた。東京五輪の場合は、何度以上なのだろうか。

 30度以上では、ほとんど中止になるだろう。少なくとも体温に近い35度前後では、競技を中止にするべきではないか。体感気温は湿度も絡んでくるが、いずれにしても競技ごとに、競技を中止にする基準を決めるべきだ。

 夏は、暑さに加えて台風やゲリラ豪雨の対策も必要になる。

 818日からは、インドネシアのジャカルタなどでアジア大会が開催される。アジア大会は秋以降に開催されることが多いが、今回は夏開催となった。インドネシア付近には、台風の卵になるような雲の塊が多数発生している。この大会、うまく行っても、行かなくても、東京五輪の参考になることは多いだろう。

 夏の気候は、年によって違う。ただ異常気象が常態化している感じすらする。2年後に関しては、相当危機意識を持つ必要がある。

 

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コメント

インドネシアの暑さについてですが、私の姉の知人は、先日インドネシアを訪れた時に、「日本より涼しかった」と語っていたそうです。

この話は本当なのかと思っていたのですが、他の人々の証言からも、おそらく本当なのでしょう。NHKニュースによると、ジャカルタ・アジア大会のサッカー男子日本代表を率いる森保監督は、現地について「東京より涼しい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180813/k10011575761000.html

舛添要一・前東京都知事も、「熱帯のインドネシアのほうが風も爽やかで過ごしやすかった経験から、夏の日本を温帯とは思わず、多湿を考えれば熱帯以上に過酷だと認識するようになった。」と述べていました。
http://blogos.com/article/312486/

ジャカルタ・アジア大会の関係者は、2032年夏季オリンピックを誘致する意向を述べています。

・“Indonesia wants to host 2032 Olympic Games, Jakarta Palembang 2018 President claims”
https://www.insidethegames.biz/articles/1065763/indonesia-wants-to-host-2032-olympic-games-jakarta-palembang-2018-president-claims

今夜は開会式ですが、公式ホームページでは、リハーサルの映像や、スタッフについて紹介されています。
https://en.asiangames2018.id/about/opening-ceremony

開会式場では、大きな山のような形をした舞台セットが設置されるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=PoeMMJhWFc8

でも残念なことに、日本のテレビでは開会式は中継されないようです。

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