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2017年3月 1日 (水)

WBC韓国代表、驚異の重量打線とその悩み

 故障やメジャーの球団などとの関係で辞退者が相次ぎ、「史上最弱」という評価もされているWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の韓国代表であるが、開幕を前に、沖縄での巨人との練習試合では大敗したものの、ソウルに戻ってからは、キューバとの2試合や、オーストラリア戦に連勝するなど、徐々にエンジンがかかってきた。

 投手陣では、昨年15勝の左腕・張元準(斗山)が、巨人との練習試合で3回をパーフェクトに抑えたのに続き、キューバとの初戦でも4回を無失点に抑えるなど、調子のいいこところをみせているが、韓国プロ野球の打高投低現象を反映して、投手陣は全体的には、威圧感に欠けるのも確かだ。

 一方打撃は、朴炳鎬(ツインズ)、金賢洙(オリオールズ)、姜正浩(パイレーツ)などは出場しないものの、李大浩(ロッテ)、金泰均(ハンファ)、崔炯宇(KIA)ら、体重が100㌔超級の打者が並ぶ打線は強力だ。ただし、彼らをどう使うかは、悩ましい。

 今のところ、3番金泰均、4番崔炯宇、5番李大浩という打順が多いようで、金泰均が主に一塁手、李大浩が指名打者、崔炯宇が左翼手という使い方が多い。

 崔炯宇は昨年、打率、打点、最多安打のタイトルを獲得しており、李大浩がいなかった昨年の韓国プロ野球では最強の打者であった。しかし、体重100㌔を超える巨漢を考えると、できることなら指名打者で使いたいのが本音だろう。巨人との練習試合では、簡単な打球の処理を誤って、失点を許している。

 それでも、一塁手である李大浩と金泰均を同時に使おうと思えば、崔炯宇は外野を守るしかない。2009年の第2回WBCで活躍し、千葉ロッテでもプレーした金泰均は昨年、打率、打点、安打数の全てで、崔炯宇に次ぐ2位となっており、巨体の割に柔軟な打撃は健在だ。

 さらに通常、試合の終盤になれば、崔炯宇は守備のいい選手と交代ということになるが、それも場合によっては簡単でない。韓国代表は捕手を2人しか入れていない。そのため、どちらかの捕手が負傷などで出場できなくなると、ピンチになる。

 崔炯宇は捕手としてプロに入っており、緊急事態の時は、崔が捕手になる。したがって、安易に交代させられない選手なのだ。

 また、中軸が重量級であるために、そこで走者を一掃しておかないと、下位の攻撃はやりにくくなる。彼らは、単打1本で二塁から生還というのは難しいからだ。

 巨人との練習試合では、韓国では珍しい、バットを短く持って、野手の間を抜くような打撃で3年前にシーズン200本安打を達成した徐建昌(ネクセン)を7番に置いていたが、その上位の打者が走れないと、彼の良さは出ない。このところの練習試合では、徐は1番か2番を打ち、打線につながりが出てきた。

 野球の代表チームの試合では、好打者が揃っているので、投手の状態が悪いと大量点が入ることもあるが、一般的には投手優位である。特に球数制限のあるWBCの場合、投球に打者の目が慣れる前に投手が代わることが多いので、なかなか点は入りづらい。

 それでも点を入れるには、コツコツと塁を進めるスモールベースボールでいくか、一発長打に期待するしかない。韓国の場合、李容圭(ハンファ)、徐建昌らがかき回して、金泰均、崔炯宇、李大浩の一発で還すという攻撃パターンを目指すことになる。

 第2回WBCでは、決勝戦も含め日本と韓国は5回も対戦した。この大会で日本を苦しめた投手の奉重根(LG)や捕手の朴勍完(現SKコーチ)らに、日本の打者で誰と対戦するのが最も嫌だったかを聞くと、口を揃えて村田修一(当時横浜、現巨人)と答えた。

 バッテリーにとって最も怖いのは、一発長打のある打者であり、その意味では、金泰均、崔炯宇、李大浩と並ぶ重量打線は相手にとって脅威であることは間違いない。その一方で、守りの面や、攻撃の柔軟性を犠牲にしているのも確かだ。重量打線をどう生かすかは、勝負の重要なポイントになる。

   ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

 メジャーリーグでは、敬遠の意思を示せば、実際に投げなくても歩かせることができるというルール変更が行われることが報じられ、議論を呼んでいる。試合時間の短縮が目的だという。

 戦時中、日本の職業野球では、試合時間短縮のため、この申告制ルールが採用されていた。戦時中の職業野球では、1時間数十分という試合はざらにあるが、これは敬遠申告制の効果だけではないだろう。

 戦時中の職業野球では、朝鮮半島出身の人も多くプレーしていた。解放後祖国に戻った選手が、投手として試合に出た時、一塁にどうぞと、敬遠の意思を示すと、「ここは日本ではない」と、言い争いになったことがあると、今は亡き、韓国野球の長老が話してくれたことがある。敬遠の申告制と聞いて、この話を思い出した。

 今の野球は、試合時間がやたらに長いのは確か。しかし、短縮すべき箇所は、他にあるのではないか。

 

 

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コメント

まさか、韓国が2連敗で、イスラエルが2連勝とは・・・。短期決戦における勝負の世界では、このような番狂わせも起こるものなのですね・・・。

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